プラントキャノピーアナライザーを利用したイネの葉群動態の遺伝子型間変異に関する解析

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タイトル別名
  • Analysis of Genotypic Variation of Leaf Canopy Dynamics in Rice by Using Plant Canopy Analyzer
  • プラントキャノピーアナライザー オ リヨウ シタ イネ ノ ヨウグン ドウタイ ノ イデンシガタ カン ヘンイ ニ カンスル カイセキ

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抄録

イネにおいて葉群動態は乾物生産性を決定する重要な形質の一つであるにもかかわらず,その遺伝子型間変異については評価に乏しい.本研究では世界のイネ・コアコレクションおよび多収性品種群を対象に,計測が簡易なプラントキャノピーアナライザーを利用して,生育初期における葉面積指数(LAI)の相対成長速度(α),生育中期における受光率の最大増加速度(γ/4),被覆到達日数(DAT0.8)および吸光係数(K)を求めた.さらに破壊計測による出穂期LAIを加えて,計5指標を用いて葉群動態に関する遺伝子型間変異を評価した.2007年から2009年に京都大学農学部付属農場で行った実験により,5指標にはそれぞれ大きな遺伝子型間変異が存在し,αやγ,DAT0.8に有意な品種群間差が検出された.IRRIで育成された多収性品種は,γが大きく,葉面積展開に関してある程度の改良がおこなわれていると考えられた.一方,同じ多収性品種でもタカナリやMilyang23はそのような特徴が見られず,葉群展開に関して更なる改良が可能であると考えられた.

収録刊行物

  • 作物研究

    作物研究 58 (0), 51-56, 2013

    近畿作物・育種研究会

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