高齢者への精神科アウトリーチ(ワークショップ:神経疾患診療の進歩,2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))

書誌事項

タイトル別名
  • An Outreach Activity for the Elderly in Psychiatry(Workshop Therapeutic Progress in Neurological Diseases)
  • 高齢者への精神科アウトリーチ
  • コウレイシャ エ ノ セイシンカ アウトリーチ

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抄録

高齢者には,心身のほかに家族や生活など,さまざまな問題が併発しやすい.老化や認知症などの慢性退行性の経過も加わり,受診型の医療では十分対応できないところがある.老化の経過を生活史上の発達課題ととらえるなど,生活機能モデルに基づく対応が必要になっている.臨床現場では,単に「診て治す」から,「社会的な家族としてともに過ごす」という患者の生活を基盤にした,全人的医療の展開が求められている.高齢者総合的機能評価(CGA)の観点に基づく活動が重要で,その一つとして,多職種チームによるアウトリーチ活動が挙げられる.今回,高齢者医療のあり方を,高齢化率約32%の種子島において,現状から検討し,立案,実施と取り組むことができたので報告する.多職種で編成したCOSMIC-P(Community Oriented System for Medical Intent Care related Psychiatry)チームの活動では,認知症患者が主対象であり,6ヵ月後の患者状態の評価はCGI-I3.5とおおむね良好であった.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 53 (10), 931-937, 2013

    一般社団法人 日本心身医学会

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