慢性疼痛の疼痛評価への知覚疼痛定量分析装置Pain Vision^<TM>の有用性 : 絶食療法を施行した疼痛性障害の使用経験より

書誌事項

タイトル別名
  • Use of Pain Vision, a Device for Quantitatively Analyzing Perceived Pain, in Pain Assessment during Fasting Therapy for a Case of Pain Disorder
  • 症例研究 慢性疼痛の疼痛評価への知覚疼痛定量分析装置Pain Visionの有用性 : 絶食療法を施行した疼痛性障害の使用経験より
  • ショウレイ ケンキュウ マンセイ トウツウ ノ トウツウ ヒョウカ エ ノ チカク トウツウ テイリョウ ブンセキ ソウチ Pain Vision ノ ユウヨウセイ : ゼッショク リョウホウ オ シコウ シタ トウツウセイ ショウガイ ノ シヨウ ケイケン ヨリ

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抄録

これまで主観に頼っていた疼痛評価に対して,客観的に痛みを定量化し痛み度として測定する知覚疼痛分析装置Pain Vision^<TM>(以下,Pain Vision)が開発された.この測定で得られる痛み度は疼痛評価に必要な痛みへの感受性である疼痛閾値も反映すると思われる.今回,疼痛性障害をもつ患者に絶食療法を行いPain Visionを利用した疼痛評価により従来の主観的疼痛評価,心理評価や自律神経機能の変動をあわせて検討した.絶食療法により11段階のペインスケール(NRS)は低下したが,終了後再び増加を示した.Pain Visionの測定値は電流知覚閾値の変化はなかったが,痛み対応電流値は絶食療法経過中,終了後上昇傾向を示し,Pain Visionの痛み度も上昇した.また同時に測定した自律神経機能LF/HF比も増加した.今回の結果より,Pain Visionで測定する痛み度は慢性疼痛において疼痛閾値を含んだ客観的疼痛評価となりうると思われ,従来の主観的疼痛評価のペインスケールと組み合わせることで有用なツールとなる可能性がある.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 53 (10), 945-952, 2013

    一般社団法人 日本心身医学会

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