感情的意思決定に伴う脳と身体の機能的相関-交感神経系活動による探索-最適化の調整-
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- 大平英樹
- 名古屋大学文学研究科
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抄録
心理学では古くから、さまざまな身体反応が知覚され意味的に表象されたものが感情であると考えられてきた。特に、内臓などの内的な身体反応の知覚を内受容感覚と呼ぶ。近年の神経科学的研究により、前部島 (とう) 皮質が内受容感覚の中枢であり、島と前頭前皮質や線条体との神経連絡により、内受容感覚が意思決定にも影響することが示唆されている。この仮説は有名であるが、未だに実証には乏しい。そこで我々は、陽電子断層撮影法による神経画像と各種の末梢生理反応を同時測定することにより、不確実性を伴う意思決定において、身体反応がどのように意思決定に影響するかを検討してきた。ここでは特に、脳と交感神経系活動の双方向的な影響により、意思決定の重要な要因である探索と最適化のトレードオフがどのように規定されるかという知見を紹介する。
収録刊行物
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- 情報処理学会研究報告. HCI, ヒューマンコンピュータインタラクション研究会報告
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情報処理学会研究報告. HCI, ヒューマンコンピュータインタラクション研究会報告 2014 (9), 1-, 2014-01-08
一般社団法人情報処理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1574231877657482880
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- NII論文ID
- 110009658237
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- NII書誌ID
- AA1221543X
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- ISSN
- 09196072
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles