低レイノルズ数領域で静止液体中を沈降する単一球粒子に及ぼす壁面効果

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タイトル別名
  • Wall effect on a single sphere sinking in a static liquid at low Reynolds number range
  • テイレイノルズスウ リョウイキ デ セイシ エキタイ チュウ オ チンコウ スル タンイツキュウ リュウシ ニ オヨボス ヘキメン コウカ

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抄録

土粒子の粒度分析法である比重計法とピペット法は,ともにストークス抵抗則を用いて粒径を決定している。ストークス抵抗則は,透水性のない剛体球粒子であること,粒子レイノルズ数がおよそ1以下の層流であること,壁面効果がないこと,が成立条件である。しかしながら実際の測定では明らかにこれら条件は満たされていない。そこで本研究の目的は,ガラスビーズとグリセリンを用いた低レイノルズ数流れ下において,数種の実験を行い,単一球に及ぼす壁面効果を定量化することである。その結果,(1)壁面から離れた位置を沈降する場合,単一平面の壁面効果は既往の研究結果に一致するものの,壁面付近ではそれよりも大きくなる傾向にあること,(2)角柱管と円筒管を使用して行った1平面と1曲面からの壁面距離が沈降速度に及ぼす影響には,平面と曲面とで明確な相違が見られないこと,(3)角柱管内での壁面効果は管壁に近いほど大きくなり,角柱の角部で最大となり,最小は中央部ではなく中央より少し離れたところにあること,(4)円筒管の曲率の増加にともなって壁面効果は大きくなること,が明らかとなった。

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