日本語と英語に見る幼児・学童児の吃音の型 : 中間報告として(<特集>言語障害(吃音と構音障害)の様相と分析)

  • SMITH Matthew
    ロンドン大学(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)大学院
  • HOWELL Peter
    ロンドン大学(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)大学院心理・言語科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Stuttering Patterns in Japanese and English Preschool-Aged and School-Aged Children: as a Progress Report(<Feature Articles>Analyses and Conditions of Speech Disorders-Focusing on Stuttering and Articulation Disorders-)
  • Stuttering Patterns in Japanese and English Preschool-Aged and School-Aged Children : as a Progress Report

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抄録

本研究は,日本語と英語を母語とする児童の吃音のパターンを解明する手がかりを提示した研究である。日英語母語の吃音児の自然発話に現れる非流暢性を対照して,言語のシステムの違いが吃音に反映していることを明らかにした。日本語母語の児童は,機能語より主に内容語に非流暢性を生じている。その反対の機能語で非流暢性をより多発するのが英語母語の児童である。そして理論的に機能語に関わる非流暢性が吃音の診断基準であることに疑問がある。機能語の非流暢性が吃音の診断に関わらないのであれば,機能語に非流暢性が少ない日本語話者は,英語話者よりも吃音と診断される率が少なくなるであろう。

収録刊行物

  • 音声研究

    音声研究 17 (2), 83-89, 2013

    日本音声学会

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