新鮮凍結血漿を用いた血漿交換療法により著明な血圧低下を含む合併症を呈した3例

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  • Severe Hypotension in Plasma Exchange Using Fresh Frozen Plasma in Patients with Myasthenia Gravis

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抄録

アルブミン製剤を置換液とする血漿交換療法(PE)は血漿成分の損失が大きく必要な免疫抗体と凝固因子も失われる反面,新鮮凍結血漿(FFP)と比べ副作用が少ないとされている.当院では抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性時は免疫吸着療法,陰性時はPEを選択している.また置換液は原則的に5%アルブミン製剤を用いるが,感染,凝固異常のリスクを避けるため血清IgG 500 mg/dL以下,もしくはFNG 100 mg/dL以下の場合FFPを置換液としている.最近PEを施行した重症筋無力症(MG)の3症例においてFFPを用いた際に重篤な血圧低下を含む副作用が発生した.他のMG患者5例で5%アルブミンを置換液とした場合,他の疾患でFFPを置換液とした307例では同様の副作用は認めなかったため,MGに対する置換液の選択は慎重に行う必要がある.

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