うつ病患者のうつ症状と社会適応状態に関連する要因の検討 : 自動思考とストレス対処方略および社会的スキルを関連要因として(原著)

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Correlating Depressionand Social Adaptation for Depression:Using the ATQ-R,TAC,KISS(Original Articles)

抄録

本研究の目的は、うつ病の治療において、うつ症状とともに評価が必要とされている社会的機能に着目し、うつ症状と社会的機能に関連する心理的要因を明らかにすることである。単極性のうつ病と診断された66名を対象に、自動思考尺度(ATQ-R)、対処方略尺度(TAC)、ソーシャルスキル尺度(KISS)、うつ症状尺度(BDHI)、社会適応状態尺度(SASS)を実施した。その結果、うつ症状に対しては、"自己に対する非難"が関連していたが、社会適応状態には"肯定的思考"と"肯定的解釈と気そらし""社会的スキル"が関連しており、うつ症状と社会適応状態では関連する要因が異なることが示唆された。これらのことから、うつ病患者への支援においては、うつ症状だけでなく社会適応状態に関連する要因を検討する必要性が議論され最後に本研究の限界について述べられた。

収録刊行物

  • 行動療法研究

    行動療法研究 36 (2), 95-106, 2010-06-30

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238098416256
  • NII論文ID
    110009668164
  • DOI
    10.24468/jjbt.36.2_95
  • ISSN
    24242594
    09106529
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ