3次元CTを用いて診断した先天性気管支閉鎖症の1例

  • 木田 陽子
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
  • 金田 俊彦
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
  • 金子 正博
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
  • 藤井 宏
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
  • 冨岡 洋海
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Congenital Bronchial Atresia Diagnosed by 3D-CT

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抄録

背景.気管支閉鎖症は比較的まれな疾患である.症例.25歳女性.生来健康で自覚症状もなかったが,検診にて左肺野異常影を指摘され,当科を受診した.胸部CTでは造影効果を受けない結節影(粘液栓)と末梢肺の気腫性変化を認めた.3次元CTで左上葉の気管支分布が途絶え,気管支の途絶が疑われた.肺換気血流シンチグラムでは,ミスマッチは認めず左肺上葉の集積が低下していた.幼少期から感染症を繰り返したなどの既往歴もなく,3次元CTを含めた画像所見から先天性気管支閉鎖症と診断した.結論.気管支閉鎖症は,頻度は少ないが,無症状の若年者の胸部異常影の鑑別の1つとして考慮すべき疾患と考えられ,気管支鏡による確定診断が困難な場合には3次元CTの活用が有用である.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 35 (3), 296-299, 2013

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

被引用文献 (3)*注記

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