リン酸化オリゴ糖カルシウムと緑茶由来のフッ化物配合チューイングガムが6~7歳児の第一大臼歯咬合面の初期う蝕に及ぼす影響

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  • Effect of Chewing Gum Containing Phosphoryl Oligosaccharides of Calcium and Fluoride Extracted from Green Tea on Early Caries Lesions of Occlusal Surface in 1st Permanent Molars of 6~7-year-old Children

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抄録

 本研究はリン酸化オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)とフッ化物(緑茶由来)を添加したシュガーレスガム(POs-Ca+Fガム)の摂取が初期う蝕に及ぼす影響を検討した.対象者は92名の小学生(6-7歳)とし,対象者の50名にPOs-Caを添加したシュガーレスガム(POs-Caガム)(Control群)を,42名にPOs-Caおよびフッ化物(緑茶由来)を添加したガム(F群)をそれぞれ供与し,対象者は給食後に2粒のガムを5分間摂取した.口腔内診査は視診および第一大臼歯咬合面のquantitative light-induced fluorescence(QLF)画像撮影によって行い,撮影されたQLF画像を用いて初期う蝕の検出および画像解析によって脱灰量を測定した.次にQLF画像解析結果の経時的変化から初期う蝕の活動性を進行性,停止性および回復性に分類した.なお,ガムの摂取は1年間継続され,この間,視診およびQLF診査を6カ月間隔で行った.QLF診査によって初期う蝕の活動性を評価した結果,Control群では1年間で32%の初期う蝕が回復性であったのに対し,F群では46%の初期う蝕が回復性であり,F群のほうが,回復性初期う蝕の割合が有意に高かった(p<0.05).<br> 以上の結果から,POs-Caとフッ化物(緑茶由来)を添加したシュガーレスガムの摂取はPOs-Caを添加したシュガーレスガムよりも6-7歳児の第一大臼歯咬合面の初期う蝕の回復により有効であることが示唆された.

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