蓄積されたオブジェクトの動作履歴を用いた実行履歴削減手法の提案と評価
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抄録
ソフトウェアは開発期間中にテストを実施されるが,テストによって発見されなかった欠陥はソフトウェア利用者のもとで障害を引き起こす.障害を開発環境で再現する場合,プログラムの動作を詳細に記録した実行履歴が有用であるが,詳細な実行履歴のデータ量は膨大なものとなってしまう.そこで本研究では,プログラムが開発期間中には観測されていない動作をしそうなときにのみ実行履歴を記録することによって,実行履歴の量を削減する手法を提案する.提案手法では,プログラムを事前に何度か実行し,オブジェクトの動作を Dynamic Object Process Graph(DOPG) として抽出しておく.利用者の環境での実行では,DOPG として記録された動作と一致しないオブジェクトが入力となっているメソッドの実行のみに対して,実行履歴の記録を行う.評価実験では,DaCapo ベンチマークに含まれる 4 つのアプリケーションについて,実行履歴の量を 22.8%から 67.23%に減らせることを確認した.
収録刊行物
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- 情報処理学会研究報告. ソフトウェア工学研究会報告
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情報処理学会研究報告. ソフトウェア工学研究会報告 2014 (21), 1-8, 2014-03-12
一般社団法人情報処理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1571417127812875648
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- NII論文ID
- 110009677128
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- NII書誌ID
- AN10112981
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles