3D映像表示画面上の両眼視差における奥行感度についての考察

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タイトル別名
  • Consideration about Depth Sensitivity for Binocular Parallax on 3D Videos View Screen

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抄録

近年,立体 (3D) 映像の研究が盛んに行われ様々な 3D コンテンツが徐々に増加している.しかし,3D 映像を見続けると疲労感を覚えることや,子供へ悪影響があるなど問題点がある.3D 映像は,2D 映像と比較して高い臨場感を得られ,人に対して負担の少ない 3D 映像を作成することが可能であれば,様々な用途に利用されることが期待される.3D 映像が人に対して負担になる原因として,実物体を見る場合と 3D 映像を見る場合で目の動きが異なることが挙げられる.実物体を見る場合,目のピント調節と目の動きを連動させるが,3D 映像を見る場合,目の動きは実物体を見る場合と同様だが,目のピントは表示された画面上付近に目の水晶体を操作して調節する必要がある.この差異によって疲労感を覚えさせていると考えられ,対策を講じる必要がある.対策の指針として,3D コンソーシアムにて 「人に優しい 3D 普及のための 3D 安全ガイドライン」 が 2010 年に改訂され公開されている.このガイドラインに沿って 3D 映像を作成することにより,人に優しい 3D コンテンツを作成することが可能となった.主な内容として,視差を制限し快適に閲覧することができる快適視差範囲を設定したことが挙げられる.3D 映像表示画面の横の幅に対して,視差の範囲を前後 2%に設定することで,過大な視差による目への負担を防ぎ快適な閲覧環境を提供する.しかし,快適視差範囲により視差を制限することで,奥行きを感じにくくなる場合がある.本稿では,奥行感度に着目し 3D 映像表示画面上の両眼視差による奥行感度について考察し,快適視差範囲内で奥行感を損なわず閲覧できる視差の設定法を提案し,実験を行い検証した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571417127855903104
  • NII論文ID
    110009766937
  • NII書誌ID
    AA11131797
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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