【総説-受賞論文-】 糖質酵素の分子機構に関する研究

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タイトル別名
  • [Review: Prize-awarded article] Molecular Mechanism of Glycosylases
  • 受賞論文 糖質酵素の分子機構に関する研究
  • ジュショウ ロンブン トウシツ コウソ ノ ブンシ キコウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

α-グルコシダーゼ (AGL) とデキストラナーゼ (DEX) の分子機構を解析し,酵素機能や生理的役割を明らかにした。すなわち,AGLではグリコシド・ハイドロラーゼファミリー (GH) 13と31に属す酵素の立体構造を解明し,両者を区別する新規な阻害剤の作用を解析した。反応中間体に類似するD-グルカールやアンヒドロフラクトースヘの反応を明らかにすることで,新しい代謝系を提唱した。アイソザイムの機能解析を植物酵素 (多型形成と生澱粉への吸着・分解) およびミツバチ酵素 (生理的機能・ハチミツ生成機構・酵素学的相違の構造因子) について行った。さらにGH66に属す細菌DEXに関してはNおよびC末端領域のプロテアーゼ限定分解により活性上昇することを見出し,「プロ酵素活性化機構」を提唱した。さらに,環状イソマルトオリゴ糖 (CI) を生成するDEXを発見した。GH66酵素はDEXとCIグルカノ転移酵素 (CIT) から成る。本発見からGH66酵素を 1) 純粋なDEX,2) CITase活性を有するDEX,3) CITに分類した。また,ケミカル・レスキュー反応を用いて触媒アミノ酸を決定した。

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参考文献 (23)*注記

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