OpenACCディレクティブ拡張によるデータレイアウト最適化

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抄録

近年増加傾向にある GPU 等のアクセラレータを搭載した計算環境への既存プログラムの移植方法として,CUDA・OpenCL に代表されるローレベルなプログラミングモデルを用いる方法に対し,ディレクティブベースの OpenACC のようなハイレベルなプログラミングモデルを用いる方法が注目されている.このようなディレクティブベースのプログラミングモデルの利点として,元のプログラムを維持したまま移植を行えるために,デバイス間の機能的な可搬性が高いことがあげられる.しかし現状の OpenACC などの High-level なプログラミングモデルは,スカラプロセッサとメニーコアアクセラレータの得意とするデータレイアウトの相違に対応することが出来ず,異なる性質を持ったデバイス間の性能可搬性に問題がある.そこで本研究では,データレイアウトを抽象化し,異なるデバイス間での性能可搬性を向上させるための OpenACC の拡張ディレクティブを試作し,姫野ベンチマークのデータレイアウトをトランスレーターにより変更し,マルチコア CPU,Intex Xeon Phi,K20X GPU のそれぞれで評価を行った.その結果,オリジナルと同一のデータレイアウトと比較して,Intel Xeon Phi では 27%,K20X GPU では 24%の性能向上が得られることを確認した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571698602804376192
  • NII論文ID
    110009808140
  • NII書誌ID
    AN10463942
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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