看護職確保定着をめざした日勤常勤 (嘱託) 看護職員の意義 : -A病院 (民間中小病院) における取り組み-

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タイトル別名
  • Significance of the Nursing Staff Working Day Shifts Aiming at Securing a Stable Workforce of Nursing Staff. : -Efforts by the AHospital (The Small and Medium-Sized Private Hospitals)-

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抄録

背景 2006年の診療報酬改定7:1入院基本料の新設による看護職員確保定着対策やワーク・ライフ・バランスの推進により,国内では看護職員の多様な雇用形態が普及してきた. なかでも夜勤を伴わない日勤常勤の勤務形態は, パート看護職員よりも待遇はよく, 夜勤以外においては正規職員とほぼ同様の業務を行うものである. A病院では, 2007年より嘱託職員として 「日勤常勤(嘱託)」 を導入し, この勤務形態である看護職員は2013年4月では18名で、 全看護職員の10.3%を占めている.目的 A病院で日勤常勤 (嘱託) として勤務している又は勤務していた看護職員の仕事と家庭に対する思いや意見から, 看護職員確保対策としての日勤常勤 (嘱託) の意義を検討する.方法 日勤常勤 (嘱託) である者5名, 日勤常勤(嘱託)を経て, 夜勤を伴う正規職員に転換した者3名の計8名に半構成的インタビューを行い, 内容をコード化し, サブカテゴリー, カテゴリーを見いだし質的帰納的に分析した.結果および考察 日勤常勤 (嘱託) は, 【パート看護職員との違い】として 〔パート看護職員とは違う役割と責任〕 を認識し, 〔常勤と同様の評価〕 〔常勤と同様の研修〕 を受け, 〔やりがい〕 と一方では 〔負担〕 を感じていた. その中で, 子育てをしながらこのまま【日勤常勤 (嘱託) として勤務を継続する】意思をもち, 経験を加味し賞与も含めた 〔収入増加〕 を魅力的に感じながら, 〔複数の日勤常勤 (嘱託) の支え〕 があった. また 〔夜勤への懸念〕 をもち, 機会を得て 〔家族との調整〕 ができればと考えていた. 日勤常勤(嘱託)は, パート看護職員よりもキャリアアップでき, また夜勤への勤務拡大につながる可能性が示唆され, パート看護職員から常勤への転換のワンステップとしてとらえた. 結論 A病院における日勤常勤 (嘱託) は, 看護職員確保定着対策面から意義がある.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227963531392
  • NII論文ID
    110009815807
  • NII書誌ID
    AA12578604
  • ISSN
    21871981
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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