秘密分散通信のための無線マルチホップ配送手法

  • 金持 徹也
    東京電機大学大学院ロボット・メカトロニクス学専攻
  • 桧垣 博章
    東京電機大学大学院ロボット・メカトロニクス学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Wireless Multihop Transmissions for Secret Sharing Communication

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抄録

無線マルチホップネットワークにおいて,配送データを分割した複数のデータメッセージを複数の異なる経路を用いて配送する秘密分散通信を行なうための隣接独立ルーティング手法を提案する.ここで,送信先無線ノードを除くすべての無線ノードが高々単一経路を配送されるデータメッセージのみを取得し,複数経路を配送されるデータメッセージを一括して取得しないことを実現するために,経路に含まれる各中継無線ノードの無線信号到達範囲に他の経路の中継無線ノードの隣接無線ノードを共通に含まない隣接独立な経路を検出する.ただし,送信元無線ノードと送信先無線ノードの近隣では複数配送経路が近接することから,これらの無線ノードの近隣は盗聴無線ノードが存在しない安全領域であることを想定する.シミュレーション実験により,平均隣接無線ノード数が 9.6 台程度を超えると 2 つの隣接独立経路が 90%以上に検出可能であり,このとき盗聴ノードが存在可能な領域は 0.5%程度であることが示された.提案するルーティングプロトコルに従った制御メッセージ送信を行なわない盗聴無線ノードが複数経路を配送されるデータメッセージ群を取得できる領域は 1%未満であり,これを可能とする経路が検出される可能性を考慮すれば,実際にデータメッセージ群を取得できることはほとんど考えられないことを示す.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572543027741795328
  • NII論文ID
    110009822244
  • NII書誌ID
    AA11238429
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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