数種のきのこ粉末の電子スピン共鳴による分析

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タイトル別名
  • Electron spin resonance analysis of several mushrooms
  • スウシュ ノ キノコフンマツ ノ デンシ スピン キョウメイ ニ ヨル ブンセキ

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抄録

3種のきのこ粉末(ササクレヒトヨタケ,アンニンコウ,ヒメマツタケ)の電子スピン共鳴(ESR)計測を試み,ラジカルの解析を行った.Mn^<2+>,Fe^<3+>およびCu^<2+>に由来する遷移金属イオン由来の信号を検出した.また,g値が約2.0の位置に有機フリーラジカルに由来する鋭い1本線の信号を観測した.この信号強度はマイクロ波強度が増すにともない増加し,飽和に達すると信号強度は徐々に減少する緩和挙動を示した.この緩和挙動と緩和時間を求めた結果,きのこ粉末には種類の異なるラジカル種の寄与が示唆された.加工処理後のアンニンコウ(Grifola gargal)とヒメマツタケ(Agaricus blazei)についてESR計測したところ有機フリーラジカルに由来する信号の強度が増加し,アンニンコウでは緩和挙動に著しい変化が観測されたことから,加工処理により新たなラジカルが生成されたことが示唆された.

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