ACPの分散動的データ構造インタフェース

  • 安島雄一郎
    富士通株式会社次世代テクニカルコンピューティング開発本部|独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進機能
  • 野瀬貴史
    富士通株式会社次世代テクニカルコンピューティング開発本部|独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進機能
  • 佐賀一繁
    富士通株式会社次世代テクニカルコンピューティング開発本部|独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進機能
  • 志田直之
    富士通株式会社次世代テクニカルコンピューティング開発本部|独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進機能
  • 住元真司
    富士通株式会社次世代テクニカルコンピューティング開発本部|独立行政法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進機能

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抄録

本論文では Advanced Communication for Exa (ACE) プロジェクトで開発している Advanced Communication Primitives (ACP) ライブラリの分散動的データ構造インタフェースの設計思想,構成方法,主要なインタフェース仕様,初期評価結果を紹介した.分散動的データ構造インタフェースは,データ構造を操作するアルゴリズム自体を変えずに,配置指定の変更だけでグローバルなデータ配置の最適化を可能にする.またデータの生成,操作,破棄は非同期に,配置するプロセスと同期せずに行う.これらを実現するために,グローバルメモリアロケータを導入する.本論文では分散動的データ構造インタフェースのサポートするデータ型のうち,ベクタ型とリスト型について主要なインタフェースの仕様を示す.また初期評価として,Tofu インターコネクト版および UDP 版の ACP 基本層上でグローバルメモリアロケータ関数の実行時間を評価する.acp_malloc および acp_free 関数の平均実行時間は割当先 local の場合,Tofu 版で 9 及び 19μ 秒,UDP 版で 16 および 26μ 秒,割当先 remote の場合,Tofu 版で 34 及び 68μ 秒,UDP 版で 2.0 および 7.9 ミリ秒となった.分散動的データ構造インタフェースは実用上,Tofu インターコネクトのような低遅延のインターコネクトの使用が必須であるといえる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573950402624927872
  • NII論文ID
    110009827569
  • NII書誌ID
    AN10463942
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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