過密人工林分における地上部バイオマス推定に関する誤差要因の検証 : 40年生ヒノキ人工林における伐倒調査による事例研究

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of factors affecting the error of aboveground biomass estimation in overcrowded planted stands : A case study using sample felled trees from a 40-year-old Hinoki (Chamaecyparis obtusa) planted stand
  • カミツ ジンコウリン ブン ニ オケル チジョウブ バイオマス スイテイ ニ カンスル ゴサ ヨウイン ノ ケンショウ : 40ネンセイ ヒノキ ジンコウリン ニ オケル バツトウチョウサ ニ ヨル ジレイ ケンキュウ

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抄録

40年生時点で本数密度が2,800本という過密なヒノキ人工林分において伐倒調査によって地上部バイオマスの測定を行い,京都議定書に定められた方式による推定値との比較を行った。その結果,5本のサンプル木のうち4本の推定値が過小であった。推定誤差に偏りが生じた原因に関して,樹幹形状,材積式の適合性,比重およびバイオマス拡大係数について検証したところ,樹幹形状に過密林分特有の特徴はある程度みられたものの,材積式による推定はおおむね偏りなく正確な推定となっていた。一方で,比重およびバイオマス拡大係数は京都議定書報告に用いる値よりも高い値をとる傾向にあった。今回の結果は1つの林分から採取されたわずか5本のサンプル木によるものであり,直ちに一般化することはできない。さらなるデータ蓄積に元づく研究の必要性が示された。

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被引用文献 (1)*注記

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