女性労働者における簡易なヨーガ・プログラムの効果

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  • The Effect of a Home-based Simple Yoga Program II in Working Women

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抄録

近年,国内では女性労働者が増加している。しかし,その一方で働く女性は様々な健康問題を抱えている。本研究は,8週間の簡易なヨーガ・プログラム(改訂版ヨーガ・プログラム:Home-based simple yoga program II)が勤労女性の心身の健康状態に及ぼす影響について検討することを目的とした。看護師,介護士,事務職員などの勤労女性19名を無作為にヨーガ群(n=12),対照群(n=7)に割り付けた。ヨーガ群の対象者はヨーガのDVDを試聴しながら8週間のプログラムを実施し,介入前と4週間後,8週間後に身体機能とThe Cumulative Fatigue Symptoms Index(CFSI),日本語版WHOQOL26およびvisual analog scale(VAS)を用いて心身の不快症状と月経周期に伴う症状を測定した。その結果,ヨーガ群の対象者は8週間後に身体の柔軟性が有意に向上した(p=0.048)。心身の不快症状の「手足のむくみ(p=0.030)」「イライラ(p=0.006)」と月経期の「便秘(p=0.021)」で対照群よりもヨーガ群が改善した。また,CFSIの「気力減退(p=0.017)」「身体不調(p=0.026)」でも8週間後に有意な差がみられた。運動習慣の少ない対象者のみでの比較では,心身の不快症状の「手足のむくみ(4週間後p=0.005,8週間後p=0.039)」.「腰痛(8週間後p=0.039)」「イライラ(8週間後p=0.0017)」で有意な差がみられた。改訂版ヨーガ・プログラムは勤労女性の柔軟性や心身の不快症状および月経期症状,疲労の改善に効果的と考えられる。

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