看護学生と看護師の看護に対する動機づけを高める要因の明確化とその相違

DOI
  • 山内 木綿子
    社会医療法人畿内会岡波看護専門学校専門課程看護学科:三重大学大学院医学系研究科看護学専攻
  • 大西 香代子
    園田学園女子大学人間健康学部人間看護学科

書誌事項

タイトル別名
  • Differences of the Factors Enhancing Motivation for Nursing between Nursing Students and Nurses

この論文をさがす

抄録

看護基礎教育に活かすために,看護学生と看護師のそれぞれにおける「看護に対する動機づけを高める要因」を明らかにし,その両者を比較した。看護系大学4年生9名と病院看護師6名にフォーカスグループインタビューを実施し,質的帰納的分析を行った。看護に対する動機づけを高める要因として,看護学生10看護師8カテゴリ,両者に共通する4コアカテゴリを見出した。コアカテゴリレベルにおいて,直接行動の原動力になる{看護実践の喜び}とそれを支える{温かい周囲の環境}によって看護が実践され,そこから{実感できる効果}がフィードバックされ,再び{看護実践の喜び}を増強していたこと,{条件の良い職業}は,看護を辞める歯止めとして働くことがわかった。また,両グループの比較では,目的的で他律的という独自の特徴を有するカテゴリ「貢献」が共通して見出された反面,自己の成長を願う気持ちは看護学生の方が強いことが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ