妊娠うつ病予防に対するω3系脂肪酸の可能性(シンポジウム:精神栄養・行動医学 : 抑うつや不安の予防・治療における新しい可能性,2013年,第54回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(横浜))

  • 臼田 謙太郎
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
  • 西 大輔
    国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
  • 松岡 豊
    国立精神・神経医療センタートランスレーショナル・メディカルセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Possibility of Omega-3 Fatty Acids for Depression during Pregnancy(Symposium/Nutritional Psychiatry and Behavioral Medicine : New Possibilities for Prevention and Treatment for Depression and Anxiety)
  • 妊娠うつ病予防に対するω3系脂肪酸の可能性
  • ニンシン ウツビョウ ヨボウ ニ タイスル o3ケイ シボウサン ノ カノウセイ

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抄録

妊娠うつ病はおよそ10%の有病率があるとされ,決してまれな疾患ではない.しかし妊婦の多くは,薬物治療を希望しないため,より安全性が担保されている非薬物療法の開発の必要性は高いと考えられる.そしてうつ病の補完代替療法の中でもこれまでに最もエビデンスが蓄積されてきたものの一つにω3系脂肪酸がある.本稿ではω3系脂肪酸とうつ病に関する疫学研究の知見,ランダム化比較試験とそのメタ解析の結果,妊娠うつ病に対するω3系脂肪酸のこれまでのエビデンスをまとめた.ω3系脂肪酸は魚に多く含まれ,日常の食生活の影響を多く受ける可能性があり,今後はわが国での実証的な研究が望まれる.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 54 (9), 849-855, 2014

    一般社団法人 日本心身医学会

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