越冬場所食草群落とダイズ圃場におけるウコンノメイガ雌の交尾状況

  • 青木 由美
    富山県農林水産総合技術センター農業研究所:(現)富山県高岡農林振興センター
  • 菅野 亘
    富山県農林水産総合技術センター農業研究所:(現)農業環境技術研究所
  • 吉島 利則
    富山県農林水産総合技術センター農業研究所
  • 樋口 博也
    農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Mating Status in the Bean Webworm, Pleuroptya ruralis (Scopoli) (Lepidoptera: Crambidae), Collected in Hibernating Sites and Soybean Fields
  • エットウ バショショクソウ グンラク ト ダイズ ホジョウ ニ オケル ウコンノメイガ メス ノ コウビ ジョウキョウ

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抄録

ダイズの食葉性害虫であるウコンノメイガは,イラクサ科植物とダイズの間で寄主転換を行う.本研究では,越冬世代幼虫の食草であり越冬場所でもあるアカソ群落と,夏世代幼虫の食草であるダイズ圃場において,越冬世代と夏世代の雌の交尾状況と卵巣の発育状態を調査した.6月から7月にアカソ群落で採集した越冬世代の雌は既交尾の個体が多く,ダイズ圃場で採集した雌はすべて既交尾で成熟卵を有していた.一方,8月中旬以降にダイズ圃場で採集した夏世代の雌はほとんどが未交尾であったが,アカソ群落で採集した雌はすべて既交尾で成熟卵を有していた.このように,ウコンノメイガ越冬世代成虫はアカソ群落で交尾を行うが,夏世代成虫はダイズ圃場から移出後に交尾を開始するものと考えられ,越冬世代と夏世代では,食草間移動の前後で交尾行動に違いが認められた.

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