レミニセンスと学習効果 : 小学生用英語学習プログラムの結果からの考察

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タイトル別名
  • Unconscious Memory Formation and Effective Learning: English Learning for Primary School Students based on Reminiscence
  • レミニセンス ト ガクシュウ コウカ : ショウガクセイヨウ エイゴ ガクシュウ プログラム ノ ケッカ カラ ノ コウサツ

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抄録

地域の小学校で英語教育プログラムを試行し,学習の1-2週間後に学習効果を確認するテストを児童に行った結果,忘れたことも思い出すレミニセンスが見られた。そこで,その機序を文献によって明らかにし,著者のプログラムのどの要素がレミニセンスをもたらしたかを考察した。レミニセンスは,幼児や知的障害児に現れやすい。認知の未熟さのために,学習の後に無意識の記憶形成が生起すると考えられる。学習における未熟さには,①知識不足・理解不足と②言語思考より低次のイメージ思考がある。ある程度知識や理解が不足する素材をイメージに基づいて学習をすると,レミニセンスが起こり無理なく記憶が定着するものと考えられた。また,学習後の無意識的記憶形成を助けるために,矢継ぎ早に学習するのでなく,間を持たせることが大切である。著者のプログラムは,身近な話題ながら,不慣れな英語,話題の原因や結果の未知性が含まれ,未熟な認知を完全化するレミニセンスの過程を活用する学習法であったと考えられる。

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