EBUS-TBNAにより非結核性抗酸菌の感染が疑われた悪性腫瘍に伴う縦隔リンパ節腫大の2例

DOI
  • 上野 学
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科:独立行政法人国立病院機構高崎総合医療センター呼吸器内科
  • 前野 敏孝
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 山口 公一
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 鈴木 雅文
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 高野 峻一
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 山口 彩
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 竹村 仁男
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科:公立藤岡総合病院呼吸器内科
  • 増渕 裕朗
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 北原 信介
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 原 健一郎
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 青木 史暁
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科
  • 須賀 達夫
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科:プラーナクリニック
  • 倉林 正彦
    群馬大学医学部附属病院呼吸器・アレルギー内科

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Mediastinal Lymphadenopathy in Malignant Tumors Suspected to Be Infection of Non-tuberculous Mycobacterium by Endobronchial Ultrasound-guided Transbronchial Needle Aspiration

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抄録

背景.悪性腫瘍に縦隔リンパ節腫大をきたした場合に,腫瘍の再発か炎症性疾患の合併か鑑別が困難であることが多い.今回われわれは,悪性腫瘍の治療後短期に出現した縦隔リンパ節腫大に対して超音波気管支鏡下経気管支針生検(EBUS-TBNA)を行い,腫瘍の再発を否定することができた2症例を経験したため報告する.症例. (1)51歳,男性. 2010年に下咽頭癌の手術を行い,術後化学療法を行った. 2011年に左肺炎を発症し紹介となった.胸部CTで肺門・縦隔リンパ節腫大を認め下咽頭癌の再発が疑われた. EBUS-TBNAを施行したところ,非結核性抗酸菌症の感染が疑われ,再発を否定した. (2)33歳,男性. 2012年にAIDSに合併したKaposi肉腫と診断され,化学療法および抗HIV療法を行った. 2013年にFDG-PET検査で縦隔リンパ節腫大部に集積を認め, Kaposi肉腫の再発が疑われた. EBUS-TBNAを施行し,非結核性抗酸菌の感染症が疑われ, Kaposi肉腫の再発を否定した.結論.悪性腫瘍の経過中に縦隔リンパ節腫大をきたした場合,腫瘍の再発か非結核性抗酸菌症などの炎症性疾患の合併か鑑別が難しく, EBUS-TBNAが有用である.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 37 (1), 33-38, 2015

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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