説話の虚構と虚構の説話 : 藤原高藤説話をめぐって(文学における虚構とは何か,文学の部,<特集>日本文学協会第40回大会報告)

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書誌事項

タイトル別名
  • Fiction in the Narrative, and the Narrative in the Fiction : A Study of Fujiwara Takato Setsuwa(What Fiction Means in Literature,The Part of Literature,<Feature Articles>The Reports from the Fortieth Conference of Japanese Literature Association)

抄録

既成の話型を用いて成立している説話は、事実をそのまま語っているわけではないが、決して自由な虚構ではないから、虚構の文学としては限界がある。しかしまた、説話は独特の人間追求の方法を備えている。説話形成者の認識はまず語型の選択を通して示され、伝承者の認識は個々の表現として顕在化されて、両者の相乗効果によって人間の追求が深められる。『世継物語』の藤原高藤説話はその典型的な例である。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 35 (2), 64-72, 1986

    日本文学協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205776294144
  • NII論文ID
    110009930494
  • DOI
    10.20620/nihonbungaku.35.2_64
  • ISSN
    24241202
    03869903
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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