脳卒中片麻痺患者の運動機能回復と非損傷側の皮質脊髄路興奮性変化(平成25年度研究助成報告書)

DOI
  • 松浦 晃宏
    大山リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 苅田 哲也
    大山リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 瀬尾 真裕
    大山リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 仲田 奈生
    大山リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 森 大志
    県立広島大学保健福祉学部作業療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in the Intact Corticospinal Excitability and Motor Recovery after Stroke(Reports Supported by JPTA Grant)

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抄録

【目的】脳卒中患者において麻痺側手の運動時に生じる非損傷惻の皮質脊髄路興奮性を運動誘発電位(motor evoked potential:以下,MEP)により確認し,上肢運動機能の改善に伴って,そのMEPに変化が生じるか調べることを目的とした。【方法】回復期の脳卒中片麻痺患者7名を対象とし,麻痺側手でブロックを持ち上げたタイミングで,非麻痺側橈側手根屈筋(flexor carpi radialis muscle:以下,FCR)から誘発されるMEPを回復期の初期と安定期に測定した。また同時期の上肢運動機能も評価した。【結果】上肢運動機能は回復安定期に有意な改善を示し,麻痺手運動に伴う非麻痺側MEPは有意な低下を示した。また,MEPとBrunnstrom Stageに有意な負の相関を認めた。【結論】脳卒中患者の麻痺側手運動時における非損傷側皮質脊髄路の興奮性は,回復初期には高い活動を示すが,回復安定期に上肢の運動機能回復が進んでいれば,その活動は減少することが示された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 42 (2), 180-181, 2015

    日本理学療法士学会

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