佐賀県における水稲の有機栽培技術の検証 : 第4報 有機栽培技術の体系化と現地実証

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  • Inspection of rice organic farming technology in Saga Prefecture : 4. Field demonstration of systematized organic farming technology

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抄録

水稲における有機栽培の個別技術を組み立てるとともに,この組み立てた技術体系について現地実証試験を行い,その生産性と収益性について検討した. 1. 有機資材を用いた育苗技術により,健全な苗の育成が可能であった. 2. 晩植によるトビイロウンカの被害回避技術により,有機実証圃においても農家慣行圃と同程度に本種の発生を抑えられたが,紋枯病ついては,地力が高い有機実証圃で多発した. 3. 深水,複数回代かき,米ぬか散布および機械除草を組み合わせた除草技術により,有機実証圃においても減収しない程度まで成熟期の残草量を抑制できた, 4. 有機実証圃の平均収量は,農家慣行圃の95%以上が確保され,農家所得は県慣行栽培の3倍以上が見込まれたことから,本有機栽培技術体系は,いくつかの課題が残るものの実践可能であると判断した.

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