高齢者福祉施設における室内環境に関する研究 : 第1報-遺伝子解析法を用いた微生物汚染実態詳細調査の結果

書誌事項

タイトル別名
  • Study of the Indoor Environment of Welfare Facilities for the Aged : Part1-Field Measurement of Airborne Microbes by DNA Sequencing Analysis
  • コウレイシャ フクシ シセツ ニ オケル シツナイ カンキョウ ニ カンスル ケンキュウ(ダイ1ポウ)イデンシ カイセキホウ オ モチイタ ビセイブツ オセン ジッタイ ショウサイ チョウサ ノ ケッカ

この論文をさがす

抄録

現在総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は25.1%に達しており、今後さらに高齢社会に進むと予想されている。一般的に高齢者は免疫力が低下しているため、いわゆる日和見感染症にり患しやすい。したがって、高齢者が使用・利用する高齢者福祉施設内における空気環境、とりわけ微生物汚染の実態を解明し、問題があればその対策を検討する必要がある。本報では、高齢者福祉施設内の微生物汚染について、季節別、時間帯別の詳細な測定を行い、加えてDNA解析手法を用いることにより、次の事柄が明らかになった。(1)多数の人が集まるデイルーム内の浮遊細菌と浮遊真菌濃度の1日の変動幅は2〜3桁にも達しており、スポット的な立ち入り測定では、室内細菌・真菌の汚染の実態を把握することが難しい。(2)浮遊微生物(細菌+真菌)濃度については、一施設を除けば、75%タイル値が日本建築学会の規準値500cfu/m^3を満足していたが、多種の日和見感染菌が検出されており、その対策を施すことが望まれる。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ