新卒看護師の社会人基礎力に関する尺度の妥当性と信頼性の検討

DOI Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • THE VALIDITY AND RELIABILITY OF THE SCALE OF FUNDAMENTAL COMPETENCIES FOR WORKING PERSONS IN NEW GRADUATE NURSES
  • シン ソツ カンゴシ ノ シャカイジン キソリョク ニ カンスル シャクド ノ ダトウセイ ト シンライセイ ノ ケントウ

この論文をさがす

抄録

目的:新卒看護師の社会人基礎力を客観的に評価するため、既存の「社会人基礎力尺度(北島ら)」の新卒看護師における妥当性と信頼性を検討する。方法:関東地方の一般科病院の新卒看護師に「社会人基礎力尺度」を用いた調査を実施した。データを基に、妥当性については、探索的因子分析とKiSS-18(社会的スキル尺度)を用いた基準関連妥当性の検討を行い、信頼性については、Cronbachのα係数の算出と折半法、およびテスト-再テスト法を実施した。結果:社会人基礎力尺度(36項目)全体のCronbachのα係数は0.94であった。折半法およびテスト-再テスト法の相関係数は、それぞれ0.82(P<0.01)、0.70(P<0.01)であった。因子分析(主因子法、バリマックス回転)においては、因子数をスクリープロットの減衰状況と社会人基礎力の下位概念数から「3」に固定して分析した。3因子には、概ね既存の尺度と同様の質問項目で統合され、第1因子は「シンキング」、第2因子は「チームワーク」、第3因子は「アクション」と解釈できた(累積寄与率48.6%)。それぞれのCronbachのα係数は0.90、0.90、0.85であった。またKiSS-18との相関係数も0.58(P<0.01)であり妥当性の高さが示された。結論:新卒看護師においても、北島らの学生を対象として作成された尺度の下位概念と同様の3因子が確認され、社会人基礎力尺度としての妥当性と信頼性が示唆された。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ