日本最初の盲人専用軽費老人ホーム「聖明園」の設立過程 : 創立者本間昭雄の視点から

書誌事項

タイトル別名
  • The Establishment of Seimeien, the First Moderate-fee Home for the Elderly Blind in Japan : From the Perspective of the Founder Akio Honma
  • ニホン サイショ ノ モウジン センヨウ ケイヒ ロウジンホーム 「 セイメイエン 」 ノ セツリツ カテイ : ソウリツシャ ホンマ アキオ ノ シテン カラ

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抄録

本間昭雄は,水戸藩の侍医も務めた高名な医者の家系に生まれたが,医療事故により両眼を失明してしまった.医者を諦め盲人福祉へと転身した本間は,聖ルカ失明者更生協会への協力と挫折という貴重な経験を経て,1955(昭和30)年,聖明福祉協会を設立した.最初に取り組んだホームティーチャー事業で家に隠され教育すら受けられない盲人,特に盲女子が多数いることに気づいた本間は,盲女子ホーム建設を目指し資金集めを始めた.1960(昭和35)年から翌年にかけて調布市に土地を得,資金の目途が立ち,施設建設に本腰を入れ始めたとき,盲老人ホームの建設が目標に加わった.その後厚生省の指導を得ながら青梅市に約千坪の土地を買収した.そして1964(昭和39)年,わが国最初の盲人専用軽費老人ホーム「聖明園」を開設した.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 56 (3), 14-28, 2015-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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