症候性の常染色体優性嚢胞腎に対して経カテーテル的動脈塞栓療法を行った後にSecond-Line治療として後腹膜鏡下腎摘術を行った1例

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書誌事項

タイトル別名
  • Retroperitoneoscopic nephrectomy as a second-line treatment after transarterial embolization for symptomatic autosomal dominant polycystic kidney disease
  • 症例 Retroperitoneoscopic Nephrectomy as a Second-Line Treatment after Transarterial Embolization for Symptomatic Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease
  • ショウレイ Retroperitoneoscopic Nephrectomy as a Second Line Treatment after Transarterial Embolization for Symptomatic Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease

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抄録

常染色体優性嚢胞腎(ADPKD)の患者では腹部症状を認めることが多い。腹腔鏡下腎摘術は低侵襲治療として報告されているが、腎が大きいため高度の技術を要する。経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)は有効な選択肢の1つであるが、ADPKDに対する報告は限られている。われわれは、ADPKDに対しTAEを行った後にSecond-Line治療として両側の後腹膜鏡下腎摘術を行った1例を報告する。一方の腎は細い栄養血管が完全に塞栓されていなかったために腎摘術を要した。もう一方の腎は感染のコントロールができず腎摘術を要した。TAE後の後腹膜鏡下腎摘術は、感染を伴わない腎では癒着も少なく、たとえ不完全なTAEであっても腎が小さくなっているために容易でありSecond-Line治療として有効であった。またTAEは、感染を伴わない症例ではたとえ完全な塞栓が難しくても後の腎摘術が容易になるため、First Line治療として有効な選択肢であると考えられた。(著者抄録)

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 52 (12), 947-950, 2006-12

    泌尿器科紀要刊行会

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