Prostatic stromal sarcomaの1例

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Prostatic stromal sarcoma: a case report
  • Prostatic stromal sarcoma ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

33歳, 男。会陰部痛を認め, 近医のMRIでは前立腺は6.5×8cm大に腫大し, 内部は不均一に造影効果を認めた。胸部CTでは結節陰影を数個認め, 転移性肺腫瘍と考えられた。精査加療目的で当科に入院した。前立腺は超鶏卵大, 左右不対称, 圧痛著明であった。血清前立腺特異抗原は軽度上昇していた。骨盤部造影CTでは血流に富む巨大な腫瘤が骨盤内を占め, 内腔に壊死巣と思われる低吸収域を認めた。経直腸的前立腺針生検にて間葉系腫瘍が疑われたが, 確定診断に至らなかった。排尿障害改善目的でpalliative transurethral resectionを施行し, 病理組織学的にprostatic stromal sarcoma, 臨床病期T2bN0M1と診断した。etoposide, ifosfamide, cisplatinによる全身化学療法VIPを施行し, 肺転移巣の50%縮小を認めたが腫瘍は急速に増大した。腫瘍内容が腹腔内に膀胱頂部から破裂流出したため, 手術療法, 姑息的腫瘍血管の塞栓術は断念した。腎機能悪化のため左腎瘻造設を行った。臀部痛, 腰痛は増強し, その後悪液質のため死亡した。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 54 (1), 29-34, 2008-01

    泌尿器科紀要刊行会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ