経尿道的前立腺核出術(HoLEP)変法による周術期一過性尿失禁防止

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タイトル別名
  • The prevention of transient urinary incontinence in peri-operative period of modified holmium laser enucleation of the prostate (HoLEP)
  • ケイニョウドウテキ ゼンリツセン カクシュツジュツ HoLEP ヘンポウ ニ ヨル シュウジュツキ イッカセイ ニョウ シッキン ボウシ

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抄録

2005年2月~2007年4月に前立腺肥大症で手術を施行した48例を, Gillingの手技で経尿道的前立腺核出術(HoLEP)を行った14例(年齢66~82歳)を第1群, 尿道括約筋損傷を避けるために尿道外括約筋に針電極を刺入して電気刺激を行い1群と同様の手技でHoLEPを施行した17例(51~81歳)を第2群, 精阜より尖部よりで尿道粘膜と筋層を9~3時にかけて切開し, 尖部腺腫を温存してMorcellatorを用いて膀胱内に遊離された前立腺腫を摘出する変法HoLEPを施行した17例(59~76歳)を第3群として比較検討した。3群間における平均推定前立腺体積に差はなく, I-PSSは各群ともに1ヵ月後, 3ヵ月後で有意に改善したが, 群間での有意差は認めなかった。QOLスコアもI-PSS同様に低下し, Qmaxも有意に改善したが術後1ヵ月時のQmaxでは第3群は第1群より有意に高かった。残尿量については第1群では術前と術後1ヵ月に有意な改善はなく, 他の群では有意に低下したが群間での有意差は認めなかった。術後入院期間は第3群が有意に短かった。尿禁制における退院時, 術後1, 3ヵ月の尿失禁率では, 退院時と術後1ヵ月時点で第3群で有意に低下した。前立腺切除率では第3群が有意に低かった。以上より, HoLEPを改良することで, 最大合併症である術後の一過性尿失禁が解決される可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 54 (7), 475-478, 2008-07

    泌尿器科紀要刊行会

被引用文献 (1)*注記

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