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抄録
当院では血清アルブミン(以下、Alb)値の測定にブロムクレゾールグリーン法(以下、BCG法)が使用されているが、BCG法はAlb以外の蛋白とも反応するため特異性に欠けることが指摘されている。今回われわれは、この問題点を解消したと云われる改良ブロムクレゾールパープル法(以下、改良BCP法)の採用にあたり、標準準拠法とされる免疫法を対照とし、改良BCP法とBCG法の比較検討を行った。測定Alb値は、改良BCP法・BCG法ともに免疫法との間に良好な相関関係が認められたが、BCG法の低Alb領域において測定値の高値化が認められた。CRP高値群において、BCG法の測定値は免疫法に比べ有意に高値であり、その差は蛋白分画のα1分画、α2分画成分によることが示唆された。Alb値3.0g/dl以下をNST介入対象とした入院時スクリーニングでは、BCG法では66名中6名が介入対象であったが、改良BCP法では11名と増加した。BCG法から改良BCP法に変更することにより、特異性の高いAlb測定が可能になり、正確なNSTスクリーニングが可能になると考えられた。
収録刊行物
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- 新田塚医療福祉センター雑誌
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新田塚医療福祉センター雑誌 5 27-30, 2008-08-30
福井医療大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390294827851154816
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- NII論文ID
- 120001339387
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- ISSN
- 13492519
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可