線溶療法(tPA : 組織プラスミノーゲンアクチベーター全身投与)を施行した腎梗塞の1例

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  • A case of renal infarction treated by thrombolytic therapy with systemic intravenous injection of tPA (tissue plasminogen activator)

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抄録

55歳女.突然の右側背部痛を自覚し, 次第に増強して嘔吐も出現した.検査所見で白血球, GOT, GPT, LDHの高値を認め, 造影CTで右腎の上半分に境界不鮮明な造影不良像を認めた.右腎梗塞と診断し, 緊急に血管造影を考慮したが拒否され, 全身投与による線溶療法を選択した.直ちにアクチバシン(tPA)1200万単位を1時間かけて静注し, 更にウロキナーゼ(UK)12万単位を24時間持続静注投与した.tPAは3日間, UKは8日間使用した.第3病日以降GOT, GPT, LDHは低下傾向を示し, 第6病日にはGOT, GPTは正常化し, LDHも低下を続けた.画像所見も梗塞巣に造影効果を認め, 梗塞血管が再開通したものと判断した.第14病日に退院し, その後異常はない

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 48 (8), 487-490, 2002-08

    泌尿器科紀要刊行会

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