Candida尿路感染症, ことに腎孟腎炎について

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タイトル別名
  • Candida urinary tract infection with special reference to ascending pyelonephritis

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抄録

1)日本および米国の各1施設における各種臨床材料由来Candida spp.中でもC. albicansが最も多く分離された.また, C. albicans serotype A株はB株に比し, 5-FCに対する感受性は有意に低かった.2) Candida尿症患者20例(19例はC. albicans, 1例はC. tropicalis)のC. albicansに対する血清中抗体価の分布パターンは, 細菌性複雑性UTI患者23例のそれと類似していた.なお, Candida尿症患者は全例, 神経因性膀胱, 膀胱癌, 前立腺肥大症などの尿路の基礎疾患を有し, 15例は尿路にカテーテルが留置され, また全例が検索前に抗菌化学療法を受けていた.3)雌性ラットを用いた上行性Candida腎盂腎炎は, C. albicans ATCC 10259株を経尿道的に膀胱内へ接種することにより作成された.Candida腎盂腎炎の発症率はcyclophosphamideが投与されたラットで約80%, また一側の不完全尿管閉塞を有するラットでも70%以上であった.なお, 腎内と尿中Candida生菌数の間に有意の相関々係が認められ, さらに腎内Candida生菌数と腎盂腎炎の程度も有意に相関した

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 37 (9), 969-974, 1991-09

    泌尿器科紀要刊行会

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