膀胱癌におけるFlowcytometryによるDNA分析の診断的価値 - 細胞診との比較検討 -

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  • The diagnostic value of flow cytometric DNA analysis in bladder cancer--comparison with conventional cytology

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抄録

1) 70例の膀胱腫瘍患者からえられた尿細胞診, 膀胱洗浄液細胞診, 尿FCMおよび膀胱洗浄液FCMのfalse negative rateは, それぞれ36%, 38%, 17%および16%であった.2) 50例の対照患者からえられた尿細胞診, 膀胱洗浄液細胞診, 尿FCMおよび膀胱洗浄液FCMのfalse positive rateは, それぞれ2%, 0%, 16%および18%であった.3) FCMの検体としては, 尿を用いても膀胱洗浄液を用いても, その成績に有意差は見られなかった.4)尿細胞診, 膀胱洗浄液膀胱診, 尿FCMおよび膀胱洗浄液FCMの4検査を組み合わせた場合, 膀胱癌のスクリーニングテストとして最も適当な組合せは, 尿細胞診と尿FCMとの併用であり, この場合のfalse negative rateは4%, false positive rateは16%であった.5) FCMの検体中に炎症性細胞が多数混入している場合や, 過去に抗癌剤による膀胱内注入療法を受けたことのあるものでは, false negativeと判定される可能性がある

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 37 (11), 1481-1489, 1991-11

    泌尿器科紀要刊行会

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