書誌事項
- タイトル別名
-
- Comparative Study on the Actions of Toxin Extracts from Two Different Puffer Fishes on INa and Respiratory N-M Transmission in the Rat
この論文をさがす
抄録
異なる2種類のフグ(トラフグ,ワモンフグ)の筋肉と肝臓から抽出した毒素成分をラットCA1 ニューロンの電位依存性INa への毒素抑制効果で検討し,テトラドトキシン(TTX)と比較した. TTX と同等と考えられる筋肉や肝臓に含まれる組織1g当たりの毒素含有量は,2種のフグで異 なり,トラフグの筋肉が最も少なく,トラフグの肝臓が最も高かった.(トラフグ筋肉0.01 <ワモ ンフグ筋肉0.19 <ワモンフグ肝臓1.75 <<トラフグ肝臓57.98μgTTX/g tissue).また,フグの 食中毒は,フグに含まれるTTX を摂取することで呼吸筋の麻痺により死亡に至る.このメカニズ ムを理解するために,ラット摘出横隔膜神経標本を用いて,片側横隔膜への直接電気刺激と横隔神 経への間接電気刺激を与え,2種類のフグの肝臓から抽出した毒素成分とTTX による横隔膜の収 縮抑制効果を検討した.その結果,抽出した毒素成分は,一定濃度の希釈倍率(トラフグ50 倍,ワ モンフグ3000 倍)までは,間接刺激および直接刺激の筋収縮抑制効果には差はみられなかったが, 濃度が低くなるにつれ,横隔膜への直接刺激のほうが横隔神経への間接刺激よりも筋収縮抑制時間 が長くなり,筋肉より先に運動神経に影響を及ぼしていることがわかった.
収録刊行物
-
- 福岡醫學雜誌
-
福岡醫學雜誌 101 (8), 173-181, 2010-08-25
福岡医学会
- Tweet
キーワード
詳細情報
-
- CRID
- 1390009224763593728
-
- NII論文ID
- 120002646787
-
- NII書誌ID
- AN00215478
-
- DOI
- 10.15017/18613
-
- HANDLE
- 2324/18613
-
- NDL書誌ID
- 10972690
-
- ISSN
- 0016254X
-
- PubMed
- 21171523
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- PubMed
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可