外国人労働をめぐる法政策上の課題

書誌事項

タイトル別名
  • ガイコクジン ロウドウ オ メグル ホウ セイサク ジョウ ノ カダイ

この論文をさがす

抄録

本稿は外国人労働をめぐる法政策上の課題を検討しようとするものである。わが国では, 社会の少子高齢化やグローバル化を背景に, 外国人の受入れが議論されている一方, 昨今, 外国人を含む失業対策が喫緊の課題となっている。これらの政策課題に対する試論として, 本稿では, まず, 外国人労働政策の検討の視点(「選択」と「統合」の理念等) を示した うえで, 入管法と労働法の法的課題を, アメリカ法からの示唆を交えつつ検討し, 「選択」の理念の実現を担う入管法について, 労働市場に配慮した日本型労働証明制度の導入等を提言する一方, 「統合」の理念の実現を担う労働法については, 労基法3 条の国籍差別禁止規定の分析枠組みの明確化と採用差別への適用, また, 不法就労者の法的取扱いにおける両理念の調整の具体化等について提案を行った。

収録刊行物

  • 日本労働研究雑誌

    日本労働研究雑誌 (587), 4-15, 2009-06-01

    独立行政法人 労働政策研究・研修機構

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ