死後CT と剖検による死因が一致しなかった1例

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  • An Autopsy Case of Misdiagnosis based on Postmortem Computed Tomography Findings

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抄録

ある冬の早朝,公園で中年男性が自転車の横で倒れているのを発見された.頭部CT の結果から,臨床医は頭蓋骨骨折を伴う外傷性脳内出血と脳挫傷が死因と考えた.しかしながら,解剖の結果,外傷性脳内出血と頭蓋骨骨折は認められず,陳旧性の脳挫傷による欠損と陳旧性骨折を認め,欠損部位へのくも膜下出血からの血液の流入が脳内血腫のようにみえたと考えられた.一方,左腎動脈破裂が認められ,大量出血が死因と考えられた.死後CT により遺体の情報を得ることは非常に有効だが,十分な注意が必要である.

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