半側視空間無視に関する評価方法の検討 : Behavioural inattention test (BIT)と従来の机上検査との比較検討

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タイトル別名
  • Assessment of Unilateral Spatial Neglect : A Comparison of the Behavioral inattention test (BIT) and Conventional Paper Tests
  • ハンソクシ クウカン ムシ ニ カンスル ヒョウカ ホウホウ ノ ケントウ : Behavioural inattention test (BIT)ト ジュウライ ノ キジョウ ケンサ ト ノ ヒカク ケントウ

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抄録

半側視空間無視(USN)は,右大脳半球損傷に高頻度に出現する高次脳機能障害である。そこで今回,USNを伴う右大脳半球損傷患者24例にBehavioural inattention test (BIT)と従来の机上検査(線分二等分検査,線分抹消検査,模写検査)および日常生活動作の評価であるFunctional Independence Measure (FIM)を実施し,日常の臨床における効率的な評価方法の検討を行った。その結果,BITが重度なほど机上検査も低下していたことから,BITと机上検査は相関することが示唆された。またBITとFIMは有意な相関を示し,さらに机上検査(線分抹消検査,模写検査)が重度なほどFIMも低下しており机上検査とFIMも相関することが示唆された。しかしBIT実施は高齢者および時間に余裕のない臨床では,身体的・精神的・時間的負担が大きい。よって効率的にUSNを評価するには,一次検査として机上検査を実施し,より詳細な検討が必要な場合に二次検査としてBITを用いることで評価の信頼性が向上すると思われる。

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