児童における2者間の自発的分業の発達 : 協同記憶課題による検討

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タイトル別名
  • ジドウ 二オケル ニシャカン ノ ジハツテキ ブンギョウ ノ ハッタツ キョウドウ キオク カダイ 二ヨル ケントウ
  • ジドウ ニ オケル 2シャ カン ノ ジハツテキ ブンギョウ ノ ハッタツ : キョウドウ キオク カダイ ニ ヨル ケントウ

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抄録

2者間で互いに役割を分担して遂行することによって高得点になるように設定された課題(協同記憶課題)を用い、小学2年生から6年生を対象に児童の自発的分業の発達を探索的に検討した。協同記憶課題としてペアで学校探検ゲームを行うというストーリーを使用し、調査参加児に登場人物のペアの一方の情報を与え、もう一方が取るべき記憶方略について回答を求めた。明示条件としてペアの一方の記憶方略を直接提示し、もう一方がどのような方略を選択するかを質問した。また、暗示条件として一方がどのような方略を選択するかを推論するための情報を提示し、その情報を得たもう一方がどのような方略を選択するかを質問した。その結果、明示条件では3 年生から、暗示条件では4 年生から他者を考慮した協調的な方略を自発的に選択するようになることが見出された。この結果に基づき、児童の自発的分業の発達について相互交流記憶システムの観点から考察した。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 12 77-83, 2012

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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