脾摘を目的としてロミプロスチムを用いた免疫性血小板減少症の3症例

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  • Use of romiplostim prior to splenectomy in 3 patients with chronic immune thrombocytopenia.

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抄録

慢性免疫性血小板減少症の3例に脾摘術前の血小板増加を目的としてトロンボポエチン受容体作動薬ロミプロスチムを投与した.【症例1】33歳女性.挙児希望.投薬減量のため脾摘実施. ロミプロスチム1μg/kg/週より投与開始し、5μg/kg/週まで増量した. 手術直前に血小板低下し、グロブリン製剤を併用した.【症例2】67歳女性. 無菌性骨壊死のためステロイド減量目的に脾摘実施.ロミプロスチム2μg/kg/週で血小板維持し脾摘を行った.術後に血小板73×104/μlまで上昇したが、血栓症を併発すること無く軽快退院した.【症例3】75歳女性.再燃時に治療不応性となり脾摘を計画.先行してエルトロンボパグ投与したが白血球2×104/μlに上昇.血小板の反応は見られず、 ロミプロスチムに変更.5μg/kg/週まで増量し、血小板増加したが白血球も2×104/μl以上に再上昇した.脾摘予定直前に下肢動脈閉塞を発症.2度の血栓除去術後も循環改善せず下肢離断術を行った.血栓増悪時に血小板数は正常下限だったが、白血球は50,000/μl以上まで上昇を認め、血栓形成に関与したと推測された.

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