鍼通電が腰痛を有するスポーツ選手の体幹周囲筋の筋活動に及ぼす影響

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  • ハリ ツウデン ガ ヨウツウ オ ユウスル スポーツ センシュ ノ タイカン シュウイキン ノ キンカツドウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

【目的】腰痛を有するスポーツ選手の体幹周囲筋の筋反応時間を測定し,腰部への鍼通電刺激が体幹周囲筋に及ぼす影響について検討した。【方法】対象は腰痛を有する若年スポーツ選手7 名。突然片脚接地面の床が傾くTrap door 上に被験者を起立安静させ,床が傾斜し始めた際の多裂筋,内腹斜筋の筋反応時間について表面筋電図法を用いて測定した。筋電図波形の立ち上がりがみられた時点を筋活動開始時点とし,Trap door が傾斜し始めた時点から筋活動開始時点までを筋反応時間とした。鍼通電刺激は多裂筋部に1Hz で10 分間の低周波鍼通電を行った。ウィルコクソンの符号付順位和検定を用いて鍼通電刺激前後の比較を行った。 有意水準は5%未満とした。【結果】多裂筋の筋反応時間は,鍼刺激後28.0ms 遅延し,有意差がみられた。内腹斜筋は,13.5ms 遅延したが有意差はみられなかった。【考察・結語】身体動揺時の体幹周囲筋の筋活動には,筋の伸張反射や中枢を介した姿勢調整が関与している。鍼通電刺激を行った多裂筋では,筋反応時間が遅延することが明らかとなった。

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