〈ホームレス対策〉の展開過程- 東京(区部)における「厚生関係施設」と「路上生活者対策」に注目して- Development of Homeless Policy─Focusing on "Welfare Facilities" and "Homeless Policy" in Tokyo Special Wards─

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抄録

 本稿では、東京(区部)における2つの〈ホームレス対策〉――(更生施設・宿所提供施設・宿泊所からなる)「厚生関係施設」と「路上生活者対策/ホームレス対策」――の1990年代中盤から2011年までの展開過程について行政資料を手がかりに整理・記述を行った。その結果、以下の諸点が明らかになった。 まず、「厚生関係施設」については、その定員の慢性的な不足と支援ニーズの増加が認識されてきており、施設種別の転換、施設での支援の効率化、施設退所後のアフターフォローの充実といった対応がとられてきている。「路上生活者対策/ホームレス対策」については、「就労自立」が基本的な目標に据えられながら、応急的な支援から長期的な支援へ、という方向で展開がなされてきた。また、その具体的な展開としては「自立支援センター」と「緊急一時保護センター」から成る「自立支援システム」の体系化、借り上げアパートを組み込んだ「地域生活移行支援事業」の実施、その「成果」をふまえての「新型自立支援センター」と「自立支援住宅」等による「自立支援システムの再構築」がなされてきている。 最後に若干の考察として、「厚生関係施設」の不足を補う形で始まった「路上生活者対策/ホームレス対策」が、その展開の結果として「厚生関係施設」のさらなる需要を掘り起こしてきたこと、いずれの対策も施設退所後のアフターフォローにその重心を移動しつつあることが述べられる。

収録刊行物

  • 放送大学研究年報 = Journal of the Open University of Japan

    放送大学研究年報 = Journal of the Open University of Japan 30, 41-53, 2013-03-21

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    120005365817
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10019636
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    Departmental Bulletin Paper
  • ISSN
    0911-4505
  • データ提供元
    IR 
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