<原著>腰椎骨密度測定法での患者被曝線量 : 二重エネルギーX線吸収法(QDR-4500)と腰椎一般撮影の比較

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タイトル別名
  • <ORIGINAL ARTICLES>Comparison of the amount of absorbed dose using the DEXA for lumbar spine bone mineral density measurement
  • 腰椎骨密度測定法での患者被曝線量--二重エネルギーX線吸収法(QDR-4500)と腰椎一般撮影の比較
  • ヨウツイ コツミツド ソクテイホウ デ ノ カンジャ ヒバクセンリョウ ニジュウ エネルギー Xセン キュウシュウホウ QDR 4500 ト ヨウツイ イッパン サツエイ ノ ヒカク

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抄録

骨密度測定から受ける患者の被曝線量を人体ファントムを使った方法で測定を行った。今回は腰椎骨密度測定で行われる2種類の方法(DEXA法, 腰椎一般撮影)で熱ルミネセンス線量計(TLD)を用いて, 臓器の吸収線量を測定し, 以前の研究から導かれた近似式と比較検討した。腰椎骨密度測定の照射野内において, 臓器の線量は実測値と計算値との差が10%未満の誤差であった。これは, 個々のTLDのばらつき±20%以内から考えて大きな誤差ではないと考えられる。骨密度測定方法および装置から受ける臓器の被曝線量は計算によっても求めることが出来るといえる。計算値の比較では, X線が背側から入射する装置よりも腹側から入射する装置および検査法の方が臓器の吸収線量が大きかった。その結果, 骨密度測定は骨折の危険性の高い閉経後の女性への適応があると考えられる。しかし, 若年者の骨密度のスクリーニング検査としては, 注意深く考えなければならない。骨密度測定方法の利点と被曝線量を被検者の年齢を加味した上で, どの方法および装置を用いるか選択する必要がある。

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