フィールドワーク実践報告 インタビュー調査から見える居住3年目を迎えた岩手県陸前高田市仮設住宅における被災者の暮らし : 被災住民のエンパワメント形成支援による地域再生の可能性と課題(3)

書誌事項

タイトル別名
  • フィールドワーク ジッセン ホウコク インタビュー チョウサ カラ ミエル キョジュウ 3ネンメ オ ムカエタ イワテケン リクゼンタカタシ カセツ ジュウタク ニ オケル ヒサイシャ ノ クラシ : ヒサイ ジュウミン ノ エンパワメント ケイセイ シエン ニ ヨル チイキ サイセイ ノ カノウセイ ト カダイ(3)
  • Fieldwork Report : A interview research to temporary housing developments in Rikuzentakata area of Iwate prefecture for third year : Possibility and Problem about Resuscitation of Community by the Support producing the Empowerment to the People damaged the Earthquake disaster(3)

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抄録

type:Article

陸前高田地域再生支援研究プロジェクトは、東日本大震災において岩手県で最も甚大な被害にあった陸前高田市において、被災住民自身が地域の再生、生活再建に向けてその課題を話し合い、主体的な取り組みを行うことを支援しつつ、仮設住宅および被災地域におけるコミュニティの形成のあり方を共に模索しながら、今後の復興における地域再生のモデルづくりに寄与することを目的として、今日まで活動を続けている。本プロジェクトは、一昨年、昨年に引き続き3回目となる市内・外合わせて52の仮設住宅団地の自治会長等へのインタビュー調査と、初めて仮設住宅居住者へ今後の暮らしの意向に関するアンケート調査を、2013年8月に実施している。本稿は、その内、仮設住宅自治会長に対するインタビュー調査結果についての概要を記したものである。内容としては、入居3年目を迎えた仮設住宅団地における①転出・転入等の居住状況、②高齢者や子どもなど配慮が必要な人の状況、③住環境、生活環境の問題と対応、④自治会活動とコミュニティ形成の状況、⑤外部支援団体の関与の状況、⑥住宅再建・復興まちづくりに関する情報や意見等についてであり、それらの全体的な概要と各9地区の特徴について整理している。調査時点において震災発生から約2年半が経とうとしており、仮設住宅での暮らしが長期化する中、高台移転などが目に見えてきた地域と、なかなか将来の展望が目に見えない等多くの不安の声も寄せられている。本稿で記した概要に加えて、各仮設住宅団地のデータの詳細、居住者の今後の暮らしの意向に関するアンケート調査結果を報告書としてまとめ、仮設住宅団地自治会長、行政、市議会等広く関係者に送付し、今後の復興施策へのフィードバックを図っている。

収録刊行物

  • 現代福祉研究

    現代福祉研究 14 127-161, 2014-03-01

    法政大学現代福祉学部現代福祉研究編集委員会

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