インド、ラダーク地方ドムカルにおける家畜飼養の特徴、社会背景、およびその変容

DOI HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of the Traditional Animal Husbandry, its Social Background and Transformation in Domkhar Valley, Ladakh, India

この論文をさがす

抄録

ラダーク地方のドムカルは、ヒマラヤ地域の谷としては、最も高所(約4, 150m)まで農耕が行われている地域のひとつであり、非常に寒冷で乾燥した地域である。そこでは、農耕とともに、ヤク、ディモ(雌ヤク)、ゾモ(ウシとヤクの交雑種)、ゾー(ゾモの雄)、バラン(在来ウシ)などの移牧が行われ、数名の男性の牧者グループが、夏の間プーと呼ばれる高所草原(約4, 550m)で他の住民の家畜も預かって管理し、搾乳と乳加工を行う。ドムカルでは、このような移牧のほかにも、いくつかの伝統的な家畜飼養の形態がある。ドムカルにおける農牧複合は、この地方の厳しい自然環境に適応した、独自の特徴を持っている。それは互酬的相互扶助などの社会システムによって支えられてきた。本稿では、ドムカルの最高所の集落クラムリックとプーのひとつであるテペスムドに焦点を当て、ドムカルの家畜飼養の特徴を論じ、その社会的背景を概観する。また、相互に結びついた生業と社会、およびその変容について論じる。

収録刊行物

  • ヒマラヤ学誌

    ヒマラヤ学誌 15 139-154, 2014-03-28

    京都大学ヒマラヤ研究会; 京都大学ブータン友好プログラム; 京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院

関連プロジェクト

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390009224839890816
  • NII論文ID
    120005447508
  • NII書誌ID
    AN10392447
  • DOI
    10.14989/hsm.15.139
  • HANDLE
    2433/188366
  • ISSN
    09148620
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ