恥骨上単一創で腹腔鏡補助下卵巣嚢腫核出術と単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を同時に施行した一例

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タイトル別名
  • A case of suprapubic single-incision laparoscopic assisted ovarian cystectomy and appendectomy.

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抄録

諸言:腹腔鏡補助下卵巣嚢腫核出術は主に卵巣 成熟嚢胞性奇形腫に対して用いられる。我々は 恥骨上の2-3cm 程度の皮膚切開のみで行う体外 法を考案し施行しているが、今回単一創で単孔 式腹腔鏡下虫垂切除術を同時に施行した症例を 経験したので報告する。 症例:20 歳、未経妊。虫垂炎発症時に左卵巣 成熟嚢胞性奇形腫を指摘された。虫垂炎を保存 的に治療した後、卵巣嚢腫の手術目的で紹介と なった。恥骨上に3cm の横切開を施行しGlove 法を用いて気腹。まず挿入した鉗子で卵巣嚢腫 の拳上を行い体外法で核出した。続いて単一創 で単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を施行した。虫垂 間膜を腹腔内操作で切開すると虫垂の受動が得 られたため、虫垂を創部まで牽引して体外法に て切除した。 結論:本術式は恥骨上創部に単孔式腹腔鏡手術 の技術を用いることで腹腔内操作が可能となる ことから、適応の拡大と同時手術の多様化が期 待できる。

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